電子セラミック・プロセス研究会
法人会員・関係者 各位
法人会員・関係者 各位
令和4年9月8日
電子セラミック ・ プロセス研究会
会長 山本 孝
第189回電子セラミック・プロセス研究会プログラム
特集テーマ:機能性セラミックスの開発と元気な関西企業の取り組み
京都大学大学院 農学研究科 小川 雄一 (13:00-13:45)
生命活動に必須の水は生体中の大半を占めており,その重要性は理解されているものの,未だに多くの謎を秘めた物質である。テラヘルツ帯の分光情報はその水分子間の水素結合や水分子自身の回転緩和を含むことが知られており,他の分子に比べて敏感と言える。発表者は細胞中の水のテラヘルツ分光に興味を持つと共に,その特性を利用したセンサの開発を進めている。本発表では,発表者が進めているテラヘルツ分光から広がる医療や食品等に関する様々な応用展開について紹介する。
京都大学大学院 工学研究科 田中 勝久 (13:50-14:35)
層状構造を持つフェライト(鉄酸化物)は、高温では電荷秩序と磁気秩序が2次元に制限され、温度の低下にともなって電荷とスピンの相関が3次元に広がるため、電子相関の観点から興味深い系である。また、電気双極子と磁気双極子がカップリングしたマルチフェロイクスの可能性もある。本講演では、層状希土類フェライトの一種であるRFe2O3(Rは希土類)組成の化合物を取り上げる。一連のこの化合物が発見されたのは1970年代と古いが、特にこの化合物の誘電性をめぐって未だに議論が続いている。講演者らは、RFe2O3の一種であるTmFe2O4について構造解析と物性の測定を行い、この化合物が室温において圧電体かつ強誘電体であることを実証した。講演ではTmFe2O4の物性を中心に紹介する。
武田コロイドテクノ・コンサルティング(株) 武田 真一 (14:40-15:25)
近年、ナノサイズオーダーのセラミックス粒子やファイバーが電子セラミックスの範疇を超えて応用されるケースが増えてきた。また、それらは樹脂やCNT, CNFなどのような他の材料と共存させて用いられるケースも散見される。本講では、複数種の濃厚系専用機を用いて希釈することなしに分散状態を評価したり、制御するためのポイント見出す最新手法を紹介させて頂く。
休 憩 (15:25-15:45)
(株)白石中央研究所 研究開発グループ 毛塚 雄巳 (15:45-16:30)
炭酸カルシウム(CaCO3)ナノ粒子はフィラーとしてゴムやプラスチックなど、様々な複合材料に使用される重要な材料である。当グループではこれまでに、液相合成、結晶成長、相転移を活用して、炭酸カルシウムナノ粒子の形状・サイズ制御に関する研究開発を行ってきた。本講演ではこれらの内、Ca(OH)2添加およびMg(OH)2添加によって『高アスペクト比の連鎖状ナノ粒子』を液相合成する新規手法について紹介する。また、粒子制御による炭酸カルシウムの用途展開、および材料としての展望について述べる。
(株)島津製作所 産業機械事業部 技術部 森元 陽介, 田中 優 (16:35-17:20)
セラミックス製造の脱脂・焼結プロセスでは、温度/圧力/ガスの精密制御が必要となる。本講演では長年取り扱っている焼結炉の取組みに加え、新製品として過熱蒸気を応用した高速脱脂炉、分析技術を応用したモニタリング技術・製品を紹介する。また当社保有の成膜技術についても述べる。
引き続き、対面会場での参加者で事前予約をされた方は17時30分頃より、講演会場と同じ施設内(6階 ナポリ+ミラノ)で自由討論会(参加費3,000円)を開催します。奮ってご参加いただき、討論をお続けください。
第189回担当幹事:中平 敦(大阪公立大学)
nakahira@omu.ac.jp
nakahira@omu.ac.jp
オンライン担当 : info-ecpm@elecera.org
ホームページ : http://elecerapm.com/