電子セラミック・プロセス研究会 会員各位
平成28年6月20日
電子セラミック・プロセス研究会
会長 山本 孝
第157回電子セラミック・プロセス研究会プログラム
評議員会(評議員、役員のみ)
(12:00-13:00)
特集テーマ:「IoTを支える蓄電技術」
次世代リチウムイオン電池と目されている全固体電池・Li空気二次電池に使用されるであろう固体電解質
には、ガラス系・酸化物系・硫化物系など、いくつかの候補物質が開発のしのぎを削っている。本講演では、
酸化物系の候補材料の一つであるLLTOの性能を向上させることが出来たので、LLTOの高性能化に
関して、紹介を行う。
NECエナジーデバイスでは、蓄電システムや車載用リチウムイオン電池のエネルギー密度向上を推進して
いる。高エネルギー密度化のための候補として有力な、High-Ni正極材を検討した。本講演では、
製品開発における、High-Ni正極の現状と課題、その評価方法、および改善の指針を紹介する。
循環型エネルギーが効率利用されるスマート社会において、大容量キャパシタ・高速蓄電デバイスは、産
業・生活のあらゆる場面で必要とされている。演者らは、独自技術である超遠心ナノハイブリッドにより
空間・空隙制御されたカーボン/金属酸化物複合体ナノ蓄電材料を創製している。これにより、現行キャパ
シタを凌駕するエネルギー密度を達成した「ナノハイブリッドキャパシタ」を開発し実用化に至っている。
スマートモビリティー、自動運転、エコ公共交通、鉄道分野、建設重機、IoTなどに大きな貢献が期待さ
れる。
トヨタ自動車では、将来のPHV,EV用次世代電池として、全固体リチウムイオン二次電池の研究 開発に注力している。本講演では、その研究開発状況について紹介する。
リチウムイオン電池を超えるエネルギー密度を有する電池、革新電池にが活発に研究されている。
日本においてはNEDOやJSTを中心に研究開発が展開されている。本講演では、Li金属を負極とする
電池、リチウム金属電池、リチウム空気電池、リチウム硫黄電池、全固体電池に関する最新の成果に
ついてまとめて紹介する。また、これらの電池の特徴を比較し、今後どのような用途に展開されるのか、
そのために解決しなければならない課題は何かについて議論する。